JIA移動運用結果報告

広島~愛媛~徳島~明石の家族旅行の合間の移動運用が終了し、昨夜無事帰宅しました。家族の協力もあり、各島30分~1時間以内ではありましたが多くの離島から運用が出来ました。全て7Mhz帯のFT8モード、送信出力は厳島では5W、他の島では10Wとしました。コンデションがいいときは5Wでも充分と感じたのですが、全体にコンデションに恵まれず5Wでは相手に復調して頂けない率がやや高いように感じました。

今回運用して感じたのですが、FT8モードでは交信レートが悪く短時間で多くの局との交信は出来ないです。SSBモードだと1分2局の交信が可能で時々CQなどを挟み1時間90局ぐらいまで交信可能ですが、FT8だと1局に1分30秒掛かります。時々移動地やCQを挟むと1時間当たり40局ぐらいが限界に思います。パイルアップ時の呼び出しはグリッドロケータからではなくレポートから送信する事で1局1分で交信が出来ますので、そのような局を優先して応答する事でお待ち頂く時間を短縮する努力を行いました。

断続的な短時間の運用でしたが、毎回のようにお声掛け頂くありがたい方もいらっしゃり、楽しい時間でした。FT8モードだと国内運用周波数が決まっているので、待ち受けは行いやすいですね。私も自室にこもっている時は大抵7MHzと50MHzのFT8モードをワッチしてますし。本日eQSLサーバにデータを登録し頂いたカードを整理して気付いたのですが、前述の毎回のようにお声がけ頂いた方はQRP+GPアンテナだったようです。「QRP運用こそ受信感度」とよく言われておりますが、電源由来のノイズが皆無で外来ノイズも少ない環境での運用は静かで本当に気持ちが良いです。IC-705が登場してQRPでの移動運用が流行っているようですが、QRP同士の交信も増えている気がします。私もしばらくはIC-705を帯同して、時間を見つけては奈良の町村部での運用を行ってみようと思います。また自宅環境もノイズを減らしてQRP運用の方も受信出来るよう、感度向上を目指したいと思いました。

島名JIAコード市町村JCC交信局数
宇品島35-136広島市南区35010325
厳島35-120広島県廿日市市351410
下蒲刈島35-118広島県呉市35027
上蒲刈島35-119広島県呉市350215
豊島35-123広島県呉市350218
大崎下島35-125広島県呉市350221
岡村島38-126愛媛県今治市380214
大三島38-125愛媛県今治市3802
伯方島38-117愛媛県今治市380212
大島38-115愛媛県今治市3802
高島37-106徳島県鳴門市3702
大毛島37-101徳島県鳴門市370217
島田島37-105徳島県鳴門市370212

厳島での運用風景です。海沿いのベンチを1つ拝借して、海を見ながらの運用でした。コンデションには恵まれませんでしたが、庭でのテスト運用が功を奏してすんなり運用が出来たのはよかったです。カメラバッグとパソコンバッグを持って歩くのは意外と辛かったので、リュックサック型のバッグにパソコンと無線機を詰めて三脚を外出しにした方が楽かも。あと、5W運用にモバイルバッテリは不要なので、鞄から出して歩けばよかったです。

広島に宿泊した時に食べた、広島風お好み焼き。私は過去の移動運用で行った弓削島で食べた事がありましたが子供達は初めてで、調理時も一生懸命写真に撮っていたようです。大阪で言うモダン焼きですが、モダン焼きよりボリュームがあるように思います。こっちはお好み焼きをおかずに白飯を食べる習慣はないのかな?

香川で食べた釜揚げうどん。もちろん手打ち+手切りの麺でした。ぶっかけで食べるのが普通のようですが、私はコシがある麺を釜揚げでコシ+もちもちで食べるのが好きです。コシのない麺だとグニャグニャになって美味しくないので、釜揚げでは食べられないんですよね。

明石で食べた明石焼き(明石風たこやき)。大阪のとは違って、生地は卵が多くトロトロで、ソースではなくダシで食べます。1人前15個でしたが子供達もペロッと平らげておりました。

JQ3BTU JIA移動運用情報

この夏の移動運用予定がなんとなく決まりましたので、御案内します。家族旅行優先なので必ずオンエア出来るものではないことを御理解頂きたいのですが、短時間でも出来たらと思っています。今となっては厳島を除いて架橋島ばかりですのでそれほどレアではないかも知れませんが、私自身は未交信の島が多いです。

モードは全てFT8かFT4で、周波数帯は7MHzが中心でコンデションによって変更する事もあります。運用時間は下記時間の内、30分から1時間となります。時間は多少変更になることもあります。

島名JIAコード市町村JCC運用時間(滞在時間)
宇品島35-136広島市南区3501038/8 17:00-18:00
厳島35-120広島県廿日市市35148/9 10:00-11:00
下蒲刈島35-118広島県呉市35028/9 13:00-14:00
上蒲刈島35-119広島県呉市35028/9 14:00-15:00
豊島35-123広島県呉市35028/9 15:00-16:00
大崎下島35-125広島県呉市35028/9 16:00-17:00
岡村島38-126愛媛県今治市38028/9 17:00-17:45
以下、通過の可能性高し
大三島38-125愛媛県今治市38028/9 19:15-19:30
伯方島38-117愛媛県今治市38028/9 19:30-19:45
大島38-115愛媛県今治市38028/9 19:45-20:00
高島37-106徳島県鳴門市37028/11夕方 or 8/12朝
大毛島37-101徳島県鳴門市37028/11夕方 or 8/12朝
島田島37-105徳島県鳴門市37028/11夕方 or 8/12朝

移動運用専用バッグ IC-705+三脚

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ずっと夢見ていたカバン1つでの移動運用、IC-705の発売によって一気に現実味を帯びてきました。IC-705専用バッグも合わせて入手し、準備は万全かと思いきや・・・シミュレーションを重ねた結果、一応三脚は持って出掛けた方がよさそうです。海岸・・・岸壁や砂浜は何もないのでアンテナを自立させるための棒のようなものは必須だからです。

で、思い出したのが外出用のコンパクト三脚と、予約特典で頂いた専用カメラバッグ。三脚とカメラを持って出掛けるのがコンセプトのシリーズなので、三脚もカバンもよく出来ており少々の荷物を詰めても軽く持つ事が出来ます。

ここ数日睡眠時間を犠牲にしてテストを重ね、ハンドキャリーでの離島運用の目途がたったので必要最低限のグッズを鞄に詰めてみました。うん、これなら軽くて何時間でも歩ける。パソコンが別のカバンになるのが残念ですが、まぁなんとかなるでしょう。まるでIC-705専用バッグのように仕上がりました。

なお今回私が使ったバッグは市販されておりませんが、その後シリーズ化されて色々な大きさのモノが販売されています。もし興味がありましたら、バンガードのサイトを御覧下さい。

モービルホイップの確認(第二弾HFJ-350M編)

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コメットのHFJ-350Mが届いたのでテストしてみました。このアンテナはベースローディングコイル部とロッドエレメント部の2分割になっており、使用する時にネジ込んで組み立てるようになっています。非常にコンパクトなのでバッグ1つで移動運用に出掛けられます。ベースコイルをジャンパプラグでショートする事で、1本で7MHz~50MHzのオールバンドにQRV出来ます。また、3.5MHz用の延長コイルが標準添付、オプションの1.8MHz用の延長コイルも発売されています。

走行中の使用は推奨しないとのことなので、メーカの呼称はモービルホイップではなく移動用コンパクトロッドアンテナです。

三脚に取り付けられる便利金具に、昔バイクで使っていたM型基台~無線機側がBNCコネクタになっているケーブルを取り付けました。家捜しして出てきた30年程前のケーブルですが、なんでも取っておくもんですね。三脚側はアルカスイス互換のクイックシューですので、プレートも簡単に入手出来て金具側に取り付けたままにしておけます。

軽いアンテナなので、外出用の小型三脚でテストしてみました。カメラと共用できるので荷物の削減に大いに役立ってくれます。

1/4λ接地型アンテナなので、接地が必要です。2mm×10mの電線を裂いて接地線を用意、金具にネジ穴があいてるので、丸穴の圧着端子をつけてネジ止めします。反対側は短めで一度切断して、工具なしで抜き差し出来る端子をつけて片付けやすくします。接地線は2本用意しましたが、1本で充分なようです。

SWRの測定。手抜きしてテストは7Mhzだけにしました。

このアンテナはバンド毎に先端のロッドの長さを調整する必要があります。まず家の中でテストしたんですが、接地線を巻いたまま木製の床にばさっと落としただけでロッドの長さを調整したらSWRはストンと落ちました。同じ長さのまま外に持ち出しても長さ調整は不要でした。接地線を伸ばして草の上に載せるようにすると大地とのあいだの隙間が大きいからなのかSWR=2程度までしか落ちず、土の上にバサッと適当に置いた方が成績は良いです。

SWRの最下点の周波数は接地線の置き方や周囲の影響ではあまり変化しないようで、アンテナに人が近づくとSWRが上がります。なので、ベンチにアンテナをたててその横に座るようなことはせず、少しだけでも離れて立てた方が良さそうです。10Wとはいえ、真横で発報するような方はいないと思いますが・・・。

取扱説明書に先端のロッドエレメントの参考長の記載があり比較してみると・・・なんと!ばっちり同じ長さでした。見事な再現性です。

IC-705に接続すると元気よくピャーとFT8の変調音が聞こえてきたので、折角なのでノートパソコンに接続してみたらバッチリ復調できています。同じ場所の真上に張ったフルサイズのチェップ型と比べても遜色ないようです。今回は送信テストはしませんでしたが、どうなんでしょう?間違いなく弱いはずですが、これだけバッチリ受信出来ていたらそれなりに使えると期待できます。

今回は初めてなので取扱説明書の参考長にとらわれず調整を行ってみましたが、再現性が確認出来ました。ネットで見た誰かの真似をして、ロープを加工して説明書やメジャーなしで瞬時に調整が出来るようにスケールを作っておきました。今週末の旅行が楽しみです。

IC-705とモバイルバッテリの耐久力テスト

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IC-705のバッテリ運用を考える(机上論)IC-705のバッテリ運用を考える(訂正)で考察していたIC-705のモバイルバッテリ運用、機材が揃ったので早速テストを行いました。

使用機材はコチラ。

メーカ機材名
ICOMIC-705
CHOETECHPD 100W PowerBankModel:B634
Shop6502USB-Cto15V

モバイルバッテリはアマゾンで購入したのですが、現時点で商品ページが消滅していたので購入先や仕様の詳しいご紹介は出来ません。USB Type-C PDの15V3A出力に対応しており公称値容量26,800mA/96.48Whとお考え下さい。

ちなみに私の購入価格はタイムセールやまとめ買い割引を駆使して1つ4500円ほどです。実測サイズは87.5mmx189mmx24mm、実測重さは660.5gです。

テストはコンデションが落ちて何も受信出来なくなった深夜0時の7Mhz国内バンド、アンテナはダミーロードを使用してFT8モードでCQを出しまくります。SSBでキャリアをかけて15秒送信、15秒受信のサイクルです。IC-705の電源はモバイルバッテリの15V3A出力で接続し、最大送信出力は10Wに設定しました。もちろんモバイルバッテリは完全充電状態ですが、IC-705の開封後間もないので内部バッテリは半分程充電された状態でセットしました(ホントは満充電でないとテストにならないですね)。IC-705は外部電源電圧が下がると内部バッテリに自動で切り替わるそうなので、その時の動作も気になるところです。

テスト開始時点ではファンを使用せずにしばらく様子をうかがいました。IC-705を外部電源10Wで送信すると熱くなって保護機能が働き送信出力が下がるとの情報がありましたが、FT8では30分程様子を見てもほんのり熱い程度で問題なさそうです。

ダミーロードが手で持っていられる程度ですが熱を持ってきたので、安全のためファンで送風してテストを継続しました。私の適当な計算では5.68時間使用出来ることになっているので、バッテリと人間の根比べになる耐久テストです。途中寝てもいいのですが、WSJT-Xは最大に設定しても99分でタイムアウトしてCQが停まっててしまうので、時折何か操作をしてやる必要があります。あと、バッテリが切れる瞬間を是非とも目視したいものです。

途中経過を時系列に紹介しますが、時間は大まかなものとお考え下さい。写真を撮ったりTweetした時間ははっきりしていますが、目視した時間までは記録を取ってなかったので・・・

1:30-2:00 モバイルバッテリの残量表示の4つのLEDは全て点灯し、75%-100の状態。

2:20 気付くと残量表示のLEDが点灯は3つになり、50-75%の状態。

6:00 寝落ちして気付くとIC-705もスリープ状態。WSJT-Xのログを見ると5:00頃に送信がタイムアウトしていたので、その後IC-705も寝落ちしたのでしょう。1時間程休憩を挟んだ事になります。WSJT-Xを起こすとIC-705もすぐに起きてくれました。画面が消えていただけなのかな?この時点で残量表示のLEDは2つ点灯し、25%-50%です。

6:07 残量表示のLEDが残り1つになり、0-25%の状態になりました。出力電圧は15Vを維持しています。

6:44 IC-705の電源が落ちました!正確には、立ち上がりかけては落ち・・・を繰り返していました。ここで気付いたのですが、内部バッテリのセットが中途半端で接触不良状態でしっかり電流が流れない状態でした。しまったぁ・・・残念ですが内部バッテリに切り替わる瞬間を見逃しました。でも待てよ?きちんとセットされていたらモバイルバッテリの電力が内部バッテリの充電に費やされたので使用時間はもっと短くなってテストにならなかったですね。不幸中の幸いでした。

結論。公称値容量26,800mA/96.48WhのモバイルバッテリでFT8モードでCQを出しまくる(SSBで15秒送信/15秒受信のサイクル)と、5時間45分の運用+1時間のスリープが可能です。

計算値ともほぼ合いましたので、IC-705の10W送信でFT8モードの場合、「連続使用時間=モバイルバッテリの公称容量Wh ÷ 17Wh」で計算できそうです。

移動運用の電源はもはや、モバイルバッテリ1つで充分そうですね!

追伸:USB PDからDC15Vを取り出す廉価でスマートなケーブルが今月中に届きそうです。コレが届いたら、是非テストしたいと思います。

(2020/8/22追記:モバイルバッテリとの接続ケーブルをShop@Enkai-Netで頒布を始めました。また、詳細はまとめ記事で編集・追記しております。)

モービルホイップの確認(第一弾)

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この夏の家族旅行に持って行く予定のHFのモービルホイップ、10年ほどお蔵入りになっていたのでテストを兼ねて状態を調べてみました。実際に使っていたアンテナがほとんどなので購入直後の初期状態ではなく、調整後の値になります。

運用スタイルはこんな感じで、写真はずっとメインに使っていたコメットのCA-HVです。7/21/28MHzの各バンドはコイルを交換する事で対応出来、L型に2つまでのコイルを同時に接続出来ます。コイルが中間につくセンタローディングだからなのか、アースさえ取れればそれなりに飛んでくれるよいアンテナです。今回もこいつをメインで使用するつもりです。また、50/144MHzにも対応しています。

駐車場などでお気軽に運用するので、停車してエンジンを切ってから俗に言うペッタンアース(マグネットアース)とマグネット基台を取り付け、アンテナを立てます。マグネット基台は磁力が強すぎて外すときに難儀するので、1枚布を挟むようにしています。

ペッタンアースは車体と電気的に接続したようにSWRがよく下がるのですが、経験上車体の大きさに影響を受けるようで、ミニバンや商用バンはいいのですが、ジムニーなど小さな車体では金属部が少なくアース不足となり全く電波が飛びません。それはグランドを電気的に接続しても同じです。その場合は、基台部を大きなクリップで掴み、グランドを追加してやる必要があります。

アンテナアナライザーで調査してみました。結果は以下の通り。

メインで使っていたアンテナはよく調整が出来ていましたが、50MHzの中心周波数が46MHzぐらいになっていたのは意外でした。もっとも、このバンドでこのアンテナは使わないので気にしない事にします(調整するには給電側のエレメントをカットする事になり面倒な事になる)。

3.5Mhzに出たくて購入したモノバンドのHFC-80はSSB用に調整されていたようで、国内向けデジタルモードで使うには少しエレメントを伸ばす必要がありそうです。

CA-HVが絶版になったため18MHzに出たくて購入したのがCA-HVとほぼ同じ仕様で、2代目メインになる予定だったCM-144W7。オプションの3.5MHzと18MHzのコイルがありました。これも各バンドそのまま使えそうですがCA-HVと同じく50MHzの中心周波数が46MHzぐらいになっていました。ペッタンアースを剥がすと中心周波数が上がるので、何か対策が必要なのかもしれません。深追いしないけど。

余談ですが、3.5MHzのエレメントが全然調整されてなかったので最短にしたときに中心周波数が3.531MHzになるように調整しておきました。エレメントがステンレスなので加工にはダイヤモンドカッターが必要で、前もって確認しておいて良かったです。多分3.5MHz帯はオンエアしないけど。

アンテナ周波数(MHz)SWRインピーダンス(Ω)備考
CA-HV7.0411.138
21.0741.0550
28.0741.465
50.3134.875中心周波数が46MHzあたり
144.4601.1575
HFC-803.5311.7403.544時1.2/40、エレメントを少し伸ばせば中心周波数を下げられる
CM-144W73.5311.1540エレメント最短で調整済み、中心周波数を上げるにはエレメントカットが必要
7.0411.560
18.1001.0542
21.0741.0540
28.0741.2555
50.3134.860中心周波数が46MHzあたり
144.4601.0560

せっかくなので、お世話になっているOMさんに頂いたよく飛ぶと言われている通称釣り竿ホイップも測定してみました。

意外と言えば失礼なのですが、実際に使っていたものを頂いたのでさすがの性能でよくできています。7MHz用はセンタローディングのコイルがデカいからでしょう、広帯域に出来ていて使いやすそうです。さすがに3.5MHz用は帯域が狭いですが、先端のロッドで簡単に調整出来るようになっており、市販品より使いやすそうです。

「飛び」や「受け」の比較もしたいところですが、モービル環境がない現状ではテスト出来ないのが残念でした。今後の課題です。(しっかり同調したら市販品とそんなに変わらん気がするけど)

さて、第一弾としたのは第二弾の予定があるからです。IC-705に合わせて流行の(?)バッグに入る小さなロッドアンテナを購入予定にしていて、旅行に間に合うようであれば調整して一緒に持って行きたいと思っています。

周波数(MHz)SWRインピーダンス(Ω)
3.5731.350エレメント最短時。3.531使用時はロッド式エレメント伸張が必要
7.0411.0550

IC-705のバッテリ運用を考える(訂正)

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先日書いたモバイルバッテリの容量ですが、算出ミスがあったので訂正しておきます。26800mAhを80.4Whかな?書いたのですが、正しくは96.48Whでした(アマゾンのサイトには記載が無かったのですが、ユーザーマニュアルに記載がありました)。

間違った理由

この文章をお読みの方の多くは御存知だと思うのでおさらいになりますが、W(電力)=V(電圧)×A(電流)です。なので、電力量を表すWh(1時間あたりの電力量)もWh=V(電圧)×Ah(電流)になります。すなわち、多くのバッテリ機器の紹介にある26800mAhなんてのは溜まっている電力量を正確に表す事が出来ず、基準になっている電圧を知る事で初めて電力量がわかるのです。この電圧を間違って何故か3Vにしちゃったので、電力量も間違ったワケです。それは私のミスです。

出力電圧が必要に応じて変わるのにmAhなんて不正確な単位が使われている理由ですが、私の勝手な想像では以下の2点ではないでしょうか。

  • 昔からよく使われている単三乾電池と同じ形状のニッケルカドニウムバッテリやニッケル水素バッテリは出力電圧が1.2Vと明確に記載があったので、mAh表記でも正確な電気容量と言えた。その名残。
  • UBS機器の基準電圧は多くの場合5Vのため、内部バッテリセルの電圧(多くの場合3V台)を隠して内部バッテリセルの容量でmAh表記にしたほうが、容量が多く見える。

電力量は内部バッテリセルによって変わる

ではバッテリセルの電圧は何Vかと言うと、これらの機器によく使われているニッケル水素バッテリは1.2V、リチウムイオンバッテリは3.6V、最近見かけるリチウムポリマーバッテリは3.7Vです。

私が計算したモバイルバッテリのアマゾンのサイトでの記載は、バッテリ容量は26800mAhとあり、当初気付かなかったのですがよく見ると「良質のリチウムポリマー」との記載があったので、26800mA×3.7V=99.16Whです。あれ?計算が合わないぞ?多分、リチウムポリマーではなく本当はリチウムイオンなんでしょうね。私の使い方だとどっちでもいいし、どうせ適当な計算しかしてないのでどうでもいいんですけど。

いづれにせよ思っていた電力量が1.2倍になるわけで、嬉しい誤算となりました。10W出力で5時間ぐらいいけるかな?

最後に言い訳

私がこんなミスをした理由ですが、アマゾンを眺めていて最初に欲しくなったモバイルバッテリの大きく書かれている容量が20000mAh、小さく書かれている電力量が60Whだったんです。3V換算?それで頭の中に3Vがこびりついて、別なモバイルバッテリなのに同じ電圧で計算しちゃってたんです。今思えば容量を大きく見せていたんでしょうね、買わなくてよかった・・・。

この記事を書くに当たって色々ググってみたら、モバイルバッテリの多くの場合は3.7V換算でmAh表記をしているようでしたが、統一されているわけではないようでした。商品選定の際に一番大事な容量、それから持ち時間の計算の元となる部分ですので、皆様もお間違えなきよう・・。

(2020/8/22追記:モバイルバッテリとの接続ケーブルをShop@Enkai-Netで頒布を始めました。また、詳細はまとめ記事で編集・追記しております。)

IC-705のバッテリ運用を考える(机上論)

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IC-705と言う無線機

ちまたを賑わせているアイコム製ポータブルアマチュア無線機IC-705、ショルダーフォンの次の時代の携帯電話(巨大な受話器にアンテナがついてるヤツ)ぐらいの大きさで5w出力、さらに外部電源を接続すると10w出力だそうで、上手く付き合う事が出来たら、今までの移動運用のスタイルを大きく変える事になるのではないでしょうか。

かく言う私も10年程前は鉛蓄電池と50wのポータブル無線機を車に積んでゲリラ運用を楽しんでいたのですが、鉛蓄電池の取り扱いが面倒で遠ざかっておりました。ずっと頭の中ではお気軽移動運用のことを考えつつ・・・。

そんなこんなで急遽決まったこの夏の家族旅行で久々に移動運用を楽しみたいと、私もIC-705を予約して、入荷のお知らせを首を長くして待っている所です。家族旅行では観光のために船で離島に渡るチャンスがあるので、折角なので車を離れてハンドキャリーでの移動運用スタイルを模索してみました。

IC-705の電源条件

ダウンロードした取扱説明書によると、バッテリーパック(DC7.4V)使用時の消費電流は送信出力最大時(5W)2.5Aとあります。SSB(FT8)モードで運用時に実際に流れる電流を2A、移動運用では受信時間は少ないため送受1:1と仮定すると、バッテリパックが1880mAhなので実際の持ち時間は2時間弱でしょう。これはYouTubeのももチャンネルさんの投稿と一致します。

また外部電源(DC13.8V)使用時の消費電力は送信出力最大時(10W)3Aとあります。SSB(FT8)で実際に流れる電流を2.5Aとすると、同様に17Wh程度の消費電力と想像します。バッテリパック5w送信時7.4Whの倍よりちょっと多いぐらいですね。

外部バッテリの検討

アマゾンでポータブルバッテリを検索すると必ずヒットするのがAC100Vなども取り出せるアウトドア用と称する大型のポータブルバッテリですが、これは大きく重く、充電も扱いにくそうでお気軽運用には不向きに思えます。そこで悩んでいて気付いたのがモバイルバッテリ。最近の新しい電源規格であるUSB Type-C PDに対応したモバイルバッテリであれば20V5A(3A), 15V-3Aなどの電源を取り出す事が出来、IC-705の電源条件にぴったり一致しそうです。可搬性も充電のしやすさもよく、また充電器がそのままIC-705の外部電源としても使えそうです。問題は1点だけ、PDに対して15V3Aを送るように指示を出すICが必要です。

詳しい事は省きますが、PD専用ICを入手して加工する手間を掛けるより、専用の中華モジュールを入手してしまうほうが安く簡単に出来そうです(アマゾンで1000円ぐらい、AliExpressで300円ぐらい)。今回は、検証する時間がないためShop6502さんのサイトから検証済みのものを頒布して頂きました。

肝心のモバイルバッテリですが、アマゾンで検索してみるとこれも未入手のため検証してませんが、モバイルバッテリー 26800mAh 大容量 PD対応 100W CHOETECH 2020最新版 として売られているものがコストパフォーマンス的にもよさそうです。26800mAhの表記なので、80.4Whかな?だとすると、稼動時間は4.7時間、余裕を見ても4時間程は10Wで運用出来そうです。

(2020/8/22追記:モバイルバッテリとの接続ケーブルをShop@Enkai-Netで頒布を始めました。また、詳細はまとめ記事で編集・追記しております。)

ベトナムよりQSLカードが届きました

中国寧夏回族自治区よりQSLカードが届きました

BG9MEK局、中華人民共和国寧夏回族自治区銀川市よりQSLカードを頂きました。7MHzFT8モードでの交信です。中国の地域行政区分の未交信は残り2省と1自治区となりました。

素敵なQSLカードを見てググってみたら800年前の王領だそうで、時代は全く違いますがまるでエジプトのピラミッドのような風景のなかなかな観光名所のようです。行ってみたいですけど絶対行けない(行く機会には恵まれない)だろうなぁ・・・。