Category Archives: 自作

G5RVのフィーダーのセパレータを交換しました(その2)

G5RVのフィーダーのセパレータを交換しましたで交換した自作G5RVのはしごフィーダのセパレータが劣化してボロボロになってしまったので、再設計を行いました。前作は光造形方式の3Dプリンタで作成しており、以下の特徴があります。

  • 液体を固めるので、製品並みの細かくてきれいに造形ができる(解像度は約0.05mm)
  • 紫外線で固めるので、太陽光などの紫外線で反応が進みすぎて劣化してしまう

そこで、今回は熱溶解積層方式の3Dプリンタで作成しました。光造形方式と比較して、以下の特徴があります。

  • 樹脂を融かして押し出して積層するので、縄文式土器のような積層痕が残り、仕上がりが荒っぽい(解像度は通常約0.4mm、頑張れば約0.2mm)
  • 多くの材質(熱可逆性樹脂)があり、目的に合った特徴を選択できる

ざっくりまとめると、前作は細かく造形できることに着目して光造形方式で作成しましたが、今作は耐候性に着目して熱溶解積層方式で作成したわけです。材質は色々試作・検討しましたが、PETGを選択しました。耐水性◎、耐候性〇、強度〇、柔軟性〇な感じです。最後まで悩んだポリカーボネートは耐候性◎ですが、柔軟性×でケーブルがはめにくいので却下となりました。

3Dプリンタの解像度が10倍ほど荒くなったので、デザインは随分簡略しましたが、機能は維持しています。
前作は随分凝ったつもりなんだったんですがCAD上で凝った部分をほとんど削除しました(泣)

交換は前作と同じく簡単です。アンテナを手が届く高さまで下ろし、はしごフィーダの配線はそのままで古いセパレータをひねって取り外し、新しいセパレータをはめ込むだけです。
せっかくのメンテナンスの機会ですので、アンテナの周囲に伸びた枝も伐採しておきました。

こちらで頒布も行っています。

G5RVのフィーダーのセパレータを交換しました

ずっと欲しかった3Dプリンタを清水の舞台から飛び降りる決意で購入しました。で、試行錯誤しながら色々作り始めてます。

初めに完成したものがG5RVのセパレータです。既存アンテナに合わせて、1.25mmのVFFケーブルを使ったときに450Ωの平行フィーダになるよう設計しました。

3年ほど前に作成したG5RVはハシゴフィーダのセパレータに植木鉢に差すプララベルを使ったのですが、お世辞にも格好いいモノではなく、気になっていました。また、3年の月日で劣化が進み、ボロボロになってますます気が滅入っていました。

交換は楽ちん、古いセパレータを外してパチンとはめるだけです。

アンテナを張って少しテンションが掛かったら外れにくいように、工夫もしてみました。

完成しました。上げてみると、目立たず自然に溶け込んでいい感じです。あとはABSライクレジンの耐久性ですね、簡単にプリントできるけど、せめて夏を越して欲しいな。

ヤエスTUN/LIN→アイコムCI-V変換キットを作りました

YAESU製無線機からTUN/LIN端子に周波数帯情報がBCDで出ていると知り、謹製ICOM用アンテナ自動切替器への接続オプションとしての需要があるようなので作成してみました。

例によって接続仕様を悩むこと数ヶ月、回路設計1日、プログラム作成2日、デバッグ数日でお盆休み中に完成させました。本体側に手を加えると互換性の問題があったので、TUN/LIN(BCD)→CI-V(シリアル)へ変換してICOM機のエミュレータとして動作しそれなりの汎用性・拡張性を持たせたつもりです。なので謹製ICOM用アンテナ自動切替器だけでなく、他のICOM対応機器にも接続出来るはずです。

写真は基板化前のテスト環境の様子、右端のスイッチを回すと擬似的にYAESU機の周波数帯信号が変化して本機の周波数表示が変化します。

もちろん一筋縄で机上論通り動作する訳もなく、うんともすんとも動作しなかったりして、思い通り動作しない→デバッグの繰り返しです。どこが机上論と違うのか調べるためには、小型の簡易オシロスコープが役立ちます。

電気的に信号の入出力が確認出来たら、デバッグポイントを追加してシリアルデータをモニタし、修正・調整していきます。

ほとんどソフトウェアだけで構成しているので、修正・調整作業はソフト的に行っていきます。

基板の完成図。

将来の拡張性を考え、MAX232の搭載スペースを設けました。ソフトウェア拡張でYAESU/KENWOOD機のCAT対応が可能かも知れません。また、自由に拡張してもらうため、基板余白に5V電源の回路パターンを設け、入出力ピンも多めに配置しました。

Shop@Enkai-Netで頒布も行っています。

ICOM用アンテナ自動切替器をバージョンアップ(使い勝手諸々)

リクエストを頂き、ICOM用アンテナ自動切替器をバージョンアップしました。

  • 初期設定でUP/DOWNスイッチを押したときに設定値が連続的に変化するようになりました。周波数設定など何回もカチカチ押すような場面は大変だったのですが、随分楽になりました。
  • 「液晶画面を大きくして欲しい」とのリクエストがあったのですが、ソフトの都合で簡単に大小切り替えて使うことは難しいので、一番必要であろうアンテナ選択表示が一目でわかるようデザインを見直しました。私はリモートでの使用がほとんどで画面を見る事が少なく気付かなかったのですが、なるほど、確かに今までは見にくかったです(左端の大きな数字が無かった)。

最後に、自分で使用していて気になっていた所。OLEDの経年劣化が結構速いようで、長く点灯しているドットの部分が暗くなって表示が欠けて見えるんです。おわかりいただけるでしょうか、上画面の”o”や”1″、下画面の”A”や”N”が崩れています。(今回のレイアウト変更で数ドット右へズラしたので、現在のAの位置にNが、Nの位置にTがあったんです)
そこで設定により、しばらく表示に変化が無かったときには全体を消灯してランダムに1ドットだけが点灯し、1秒ごとに移動するようにしました。もちろん、表示が変化するような操作(アンテナ切り替えやボタン操作)があった時や無線機の周波数が変化した時には即座に再点灯します。
これで、安心して何年でも使用出来そうです。

ICOM用アンテナ自動切替器をバージョンアップ(330V対応)

リクエストを頂き、ICOM用アンテナ自動切替器をバージョンアップしました。CD78やCD160なる短縮ダイポールのマッチング回路を切り替えるため1.9~7MHz帯のバンド内の分割出力に対応していたところ、330Vなる5バンドダイポールは28MHzまで対応しているとの事。色々勉強になります。
面白そうなので、久々にファームウェアをバージョンアップして自動切替器も28MHzまで対応してみました。14~28MHzについては、カタログを参考に閾値をデフォルト設定しておきました。
ついでに、気になっていた設定UIのちょっとした改善も行いました。製作当初はBand電圧信号からトランジスタで分離してリレーを駆動する簡単なものを作る構想で試作機も作っていたのですが、汎用性を考え始めた時にマイコンを勉強してソフト制御にしてみました。実用性が出るまで時間が掛かりましたが、あとから沸いたアイデアを元に改良出来るのは今までになかった感覚です。産みの苦しみもありますが、なかなか楽しめます。

中華リレーボードの回路図を書いてみた

訳あって中華リレーボードを取り寄せし、回路図を起こしてみました。まぁ簡単な回路で適当に使う分には回路図もクソもないんですが、中華品質というか何というか基板が届いただけで説明書も何もなしで自作機器に接続するのもチョット恐いのもあって・・・のことです。

ちなみにこのボード、4枚購入して2枚が端子台が不良で使えませんでした。勝率5割(笑)。1枚は1ヶ所だけ不良でネジがグルグル空回りする状態、もう1枚は6ヶ所不良で6ヶ所とも右にも左にも回らない状態。これぞ中華品質。もちろんちゃんと半分返金はしてもらいましたが送料も含めて半分返ってきても、次補充で購入したらまた送料が100%掛かるから損するんですよね。次は送料分は100%返せって言ってみようかな?どうなるんだろ?


簡単に考えていたのですが、それなりに仕上げるとそれなりに時間がかかってしまい、それなりの時間になってしまいました。いや、今までずっとやってた訳ではないので朝飯後〜夕飯までってとこです。ここ最近はまっていた車いじりもせず、老眼に鞭打ってテスタ片手に拡大鏡を武器に表面実装のパーツ達と戦っておりました。ここのページはJPGしか貼り付けられなかったのですが、折角なのでPDF化したファイルも置いておきます。必要でしたら使って下さい。

ICOM用アンテナ自動切替器をバージョンアップ

リクエストを頂き、ICOM用アンテナ自動切替器をバージョンアップしました。アンテナを選択すると同時に、同一周波数帯内を分割して選択信号を3桁でBCD出力します。CD78やCD160なる短縮ダイポールがあり、短縮故に同調範囲が狭いためマッチング回路を選択するためにあると便利な機能だそうです。
UIとしては1.9~7MHz帯の3つのバンドごとに最大8個の周波数を設定しておき、無線機の周波数を変更すると・・・

設定した周波数を境に周波数ゾーンを出力します。既存回路流用のため出力端子数の都合でアンテナ5本+2進数3桁での出力としたので、CD78やCD160と接続するには2進数を展開する必要があります。世の中には便利なデコードICがあるので、フォトスイッチで直接制御出来るようオプション基板も作ってみようと思ってます。

クリエイトデザイン社のホームページからカタログ写真を拝借してきました。例えばCD160だとバンド内を5分割しておりリモートコントローラのツマミを回してマッチング回路を選択するらしいです。整合機の中に12V駆動の電磁リレーが入っているようで、アンテナ切替器用の12V、マッチング回路選択用の12Vを同時に出力することで、完全に自動で切り替える事が出来るようです。
クリエイトデザイン社のアンテナ専用機能になりますが、さて、需要はいかほどに。

激安中華LANケーブルを買ってみました

某中華サイトで売られているLANケーブル、10mで送料込422円だと言うので購入してみました。下の写真のように、CAT-5の表記もあります。つまり、UTPケーブル、シールドのないツイストペアケーブルのはずです。
ちなみに、両端RJ-45コネクタの短い接続ケーブルが欲しかったのですが短いLANケーブルは割高なので、長く安いケーブルと安いコネクタを買って自分で作ってしまおうと言う用途です。LANに使うわけではありません。

届いたのがコレ、写真ではわかりにくいですが「5E」の表記もあるのですが手触りが何か変、嫌な予感がします。
CAT5eのケーブルって単線であることが多く、さらに2本ずつ撚ってあるので硬いものが多いのですが何かスカスカしててクニャクニャと簡単に直角に曲げることができます。
イザ分解!

やっぱり!単なる8芯ケーブルでした(笑)
いや、私の用途では全然問題ないし加工性も良く逆に歓迎できるのですが、これをLANケーブルとして使ったらダメでしょ、ザ中華品質!
当然この写真を運営元に出せば返金対象になるとは思うのですが、まぁ価格相応ですのでやめておきます。安すぎるものには気をつけましょう。

それにしても、評価が4.7なのも気になりますね。

ICOM用アンテナ自動切替器が完成

かねてから作成をすすめていたアンテナ自動切替器(のコントローラ)が完成しました。アイコム製アマチュア無線機のCI-V信号かBandVを読み取って、最大8本までのアンテナを自動切換します。

こんな感じで使います。MFC-4716などの外部アンテナ切替器を制御、12V500mA(MAX)出力にしたので外部リレーを直接駆動できます。(作成記事はコチラ)