ヤエスTUN/LIN→アイコムCI-V変換キットを作りました

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YAESU製無線機からTUN/LIN端子に周波数帯情報がBCDで出ていると知り、謹製ICOM用アンテナ自動切替器への接続オプションとしての需要があるようなので作成してみました。

例によって接続仕様を悩むこと数ヶ月、回路設計1日、プログラム作成2日、デバッグ数日でお盆休み中に完成させました。本体側に手を加えると互換性の問題があったので、TUN/LIN(BCD)→CI-V(シリアル)へ変換してICOM機のエミュレータとして動作しそれなりの汎用性・拡張性を持たせたつもりです。なので謹製ICOM用アンテナ自動切替器だけでなく、他のICOM対応機器にも接続出来るはずです。

写真は基板化前のテスト環境の様子、右端のスイッチを回すと擬似的にYAESU機の周波数帯信号が変化して本機の周波数表示が変化します。

もちろん一筋縄で机上論通り動作する訳もなく、うんともすんとも動作しなかったりして、思い通り動作しない→デバッグの繰り返しです。どこが机上論と違うのか調べるためには、小型の簡易オシロスコープが役立ちます。

電気的に信号の入出力が確認出来たら、デバッグポイントを追加してシリアルデータをモニタし、修正・調整していきます。

ほとんどソフトウェアだけで構成しているので、修正・調整作業はソフト的に行っていきます。

基板の完成図。

将来の拡張性を考え、MAX232の搭載スペースを設けました。ソフトウェア拡張でYAESU/KENWOOD機のCAT対応が可能かも知れません。また、自由に拡張してもらうため、基板余白に5V電源の回路パターンを設け、入出力ピンも多めに配置しました。

Shop@Enkai-Netで頒布も行っています。

4 Responses

  1. 芦田直幸

    早速組み立てました。ここからケース入れに手間取ります。
    7805等を用意すれば、外部から5vのVCCが供給できるのですね?
    リレー式アンテナ切り替え機を作って使ってるので、icomでもヤエスでも使えることを楽しみにしています。

    • JQ3BTU

      早速の組立と御連絡ありがとうございます。

      謹製「アイコム用アンテナ切替器自動制御キット」に組み込むことを想定しており、「アイコム用アンテナ切替器自動制御キット」のVCCと接続することが別パーツを用意する必要も無く簡単です。

      ですが御質問頂いたように組み込み等の都合がある場合はOptional部分のLM7805と保護回路用パーツを載せることで外部電源でも動作するはずです。その場合、5Vを「アイコム用アンテナ切替器自動制御キット」のVCCと混同して接続しないよう御注意下さい。CI-V信号の接続は問題ありません。

      Optional部分は動作確認が充分ではありませんので、TUNE/LIN→CI-Vへの変換と併せて「動作した」の一言だけでもレポートを頂けると幸いです。

  2. 芦田 直幸

    現在、ポリスイッチを買いに行って、15pind-subと基板を配線したところです。
    RIGからの13.8vを7805で5vにしているのですね?
    近く、これをCIVにつないでみてテストしたいと思います。
     友達たちに話ししたら、icomのリニアアンプや、STEPIRに接続できるとか言っていました。
    変わった使い方ができるのかも?
     今後も面白いものを作ってください

    • JQ3BTU

      コメントありがとうございます。

      はい、RIGから電源供給して単独使用することを想定して基板の空きスペースを利用して電源回路を用意しています。

      おっしゃるように、YAESU機からCI-V接続出来る機器がコントロールできるはずなのですが、あいにくテスト環境がなく正式サポートは出来ません。色々お試しいただけると幸いです。

      皆様から頂いたちょっとしたアイデアや要望を形にしていくことを楽しんでおります。今後もよろしくお願いいたします。

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